『Kate Plays Christine / ケイト・プレイズ・クリスティーン』が、1月29日に東京・ユーロライブにて1日限定上映

 

 

Edit & Text / Kouki Fujikawa

 

ニュース番組の生放送中に自殺したテレビキャスターに迫るドキュメンタリー作品『Kate Plays Christine / ケイト・プレイズ・クリスティーン』が、1月29日に東京・ユーロライブにて1日限定上映される。

 

今回は、その映画上映団体<Chunfu film>の実体と活動を、「自己紹介」という形でお送りします。

 

chunfu filmという団体です。この場をお借りして、団体の紹介と今後控えている上映作品の宣伝をさせて頂きます。

 

我々は、日本でまだ公開されていない海外の映画を日本で公開する活動をしています。メンバーは上條と藤川の二人で、上條は映画美学校で映画の字幕翻訳を学んでいました。映画好きの二人です。

 

映画業界には、本当にいい映画よりも稼げる映画が公開されがちな雰囲気があります。それはすごく正しいことなのですが、そういった状況ゆえに見過ごされている良作も多い現状に気付き、自主配給を行なっています。直接のきっかけは、ある時メンバーの上條が日本未公開のロシア映画を観たことでした。その時に「自分はこの作品を、映画館で見たい、と思う。同じような人があと100人くらい集まれば、一般的なチケット料金で公開することが出来るのではないか。」と考えました。そして実際に、ロシアの映画会社と契約を結び、字幕をつけ、アップリンクさんのスクリーンを借りて、上映をしました。『Bite the Dust/バイツァ・ダスト』という作品です。その時に1日2回の上映があっという間に満員になったことで「これは続けていけるぞ」という手ごたえを感じ、今も活動として続けることが出来ています。

 

直近の課題は「観たいのに観れない人を可能な限り無くすこと」です。

 

『Bite the Dust/バイツァ・ダスト』を上映した際に30名を超えるお客様を満席のために追い返してしまいました。

映画を買い付けた段階では、とにかく買い付けた金額の元を取るために「いかにお客さんを呼ぶか」ということしか考えてなかったのですが、上映を終え、そのように“見られなかったお客様”を目の当たりにすることで、配給するからには観たい人全員に観せなくてはならない、ということに気づきました。とはいえ、見たい人全員が見られるように、1週間とか、1か月とかいうスパンで上映するような力はまだ私たちにはありません。

解決策として、ソフト化をしたり、ネット配信をしたり、という方法があるかと思うのですが、それは我々だけの力では、まだまだできないことです。今後も色々な方法を試行錯誤しながら、出来るだけ多くのお客様に観て頂けるような方法を探していきたいと考えています。

 

ただ、我々の配給した作品を上映したい、と言ってくれる映画館もあります。

たとえば我々が日本で初上映した『Bite the Dust/バイツァ・ダスト』は愛知の刈谷日劇さんで上映されました。このように上映の輪が広がっていくことは日本の映画文化を盛り上げることに繋がると思いますので、どんどん声をかけて頂きたいです。

普段は、あらゆる手段を使って未公開映画を見ています。昨年はベルリン国際映画祭を訪れました。そういった場所で観て、いいな、日本の観客にも受け入れられるだろうな、という小さな作品に対し、一つ一つ連絡を取って、上映交渉をします。我々はまだ小さな団体なので「(日本の)他のメジャーな会社から声がかかるのを待ちたい」というふうに断られてしまうことがほとんどです。

でも中には話を聞いてくれる会社もあります。作品自体も良く、かつ会社との交渉もうまくいったような作品は、字幕をつけて上映をします。実際、今年の1月29日に公開が決まっている『ケイト・プレイズ・クリスティーン/Kate Plays Christine』は我々が2016年のベルリン映画祭で観て、公開にこぎつけた作品です。

この作品は1974年にアメリカで起きた、クリスティーン・チャバックというテレビキャスターが生放送中に自殺した事件についてのドキュメンタリーです。
自殺事件を演じることになった女優ケイト・リン・シールが役作りのためにクリスティーンの調査をする、という切り口で事件の真相に迫っています。そのため、自殺事件自体のドキュメントとしてだけでなく、女優ケイト・リン・シールの”演技”についてのドキュメントとしても面白い作品となっています。
自殺事件に興味がある人だけでなく、映画や演劇を作る側の人にも、是非見て頂きたいと考えています。

我々の「大手の手が届かないニッチな作品を小規模に配給していく」スタイルはゲリラ戦法的と言えるかもしれません。そのようなゲリラ戦法が有効なほどに、世界には良い映画があふれている、ということです。そしてそれはすごくロマンのあることだと思います。そういった“隠れた良作”と“映画ファンたち”との出会いの最大化を目指して、これからも活動を続けて行こうと考えています。

 

【上映情報】

『ケイト・プレイズ・クリスティーン/Kate Plays Christine』
2016/アメリカ/112min

2017/1/29(日)@渋谷ユーロライブ

上映スケジュール:13:20~/15:30~の2回
前売り・当日券ともに1500円
※各回10分前開場予定
※全席自由席
当日券は当日12時半より販売開始します。
前売り券は上記Peatixサイトにて販売中です。(http://peatix.com/event/217115)

 

<ストーリー>
1974年、生放送中に自殺したテレビキャスター、クリスティーン・チャバック。
彼女を演じることになった女優ケイト・リン・シールは役作りのため、生前のクリスティーンの足取りを追う。彼女の住んでいた街へ赴き、髪型や肌の色を似せ、精神的にも肉体的にもクリスティーンへの同化を強めていく。
実在のショッキングな事件を捉えたドキュメンタリーとしても、サスペンスとしても見所のあるスリリングな作品。
監督:ロバート・グリーン
出演:ケイト・リン・シール(『サプライズ』、『V/H/S シンドローム』、『サクラメント 死の楽園』)
サンダンス映画祭2016 ドキュメンタリー部門 審査員特別賞 脚本賞
ベルリン国際映画祭2016 フォーラム部門公式出品作品
予告編